日本映画批評家大賞

日本映画に貢献した先人たち



南 俊子

女流映画評論家の先達である。実にしっとりした論理の持主。 それでいて高ぶりは一切ない人であった。まだ FOX 映画のアルバイトの頃、試写の度に彼女に逢えるのが楽しみだった。智と美貌をかねそなえた我らが誇るべき先輩である。日本のミシェリーヌ・プレールと言われた美人である。

西條 笑児

お父さんは西條凡児、お兄さんは西條遊児。 そしてご令嬢が西條美恵。 宝塚で花と開いた歌姫である。正に芸能一家のサラブレッド。彼自身も関西を地盤にラジオ・TV・雑誌と映画評を発表し続けていた。彼の映画評の基本は人間愛。彼自身、人の人生をやさしく見守るまなざしを持っていた。

田山 力哉

フランス映画の大好きな人だった。 毎年カンヌ映画祭に出かけて行く程。直情多感な批評家だった。曲がった発言をした若い宣伝マンを厳しくたしなめている姿を度々見たものである。フランスばかりではない。国際派。アメリカ、イギリスの人たちとも交友が深く、正に日本を代表する国際派映画批評家であった。

横田 彦次郎

映画をこよなく愛した人物として、最初に思い浮かぶ人である。愛情と鋭いまなざしで映画だけでなく、その時代も活字で表現できる批評家として大変な重鎮であった。故人は日本語版・英語版のどちらでもこなす、新聞・雑誌などの映画コラムニスト。ハリウッドではアカデミー授賞式に参列、英語圏の映画人とのインタビューは多数を誇る。

増淵 健

西部劇が大好きだった。ジョン・フォードやハワード・ホークスの大ファン。 いや西部劇ばかりではない。アメリカ映画の事なら生き字引と言える知識を持っていた。マーナ・ロイが大好きだった。私の親友であり良きライバルであった。彼は死の瞬間、「駅馬車」のビデオを見ていた事を私は忘れない。